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「ジャズとは何か」抜き書き13


「アリス・イン・ワンダーランド (Take 2)」ビル・エヴァンス
from the album "Sunday At The Village Vanguard"

大谷:これはまたアンビエンスの音がすごく...お金の音とか聞こえるという...

坂本:ああ、チリンっていう、チップあげたりして(笑)。ほんとだ。映画みたいだよね。映画だよね。

山下:この録音のあとにラファロ死んじゃうんだっけ

大谷:そうです。このすぐ後ですね。

坂本:このロマンティシズムっていうか、甘さはビル・エヴァンス固有のものですか? それともジャズがもっている何かですか?

山下:ある一面をエヴァンスが拡大してみせたっていうことですね。この人いっさい左手でそのコードのルート弾くことをやめちゃった。これはとんでもないことであって。

坂本:けっこう革命的な...

山下:革命的ですよ。ピアノのレンジのこっからこっちはほとんど弾いてない。ここだけで弾いてる。

坂本:それによってハーモニーの豊かさっていうのは...でてくるわけですね。

山下:ひとつ余計に音が入るという、単純にいえば。

坂本:もっとテンション弾けっていう...

山下:そういうことです。完全にエヴァンス・スタイルですね。メロディーラインの作り方も、コード進行も。でもスコット・ラファロ(Bass)というのがいたからなんだよね。実に見事に...

大谷:このあたりが日本に輸入盤ではいってきたとき、みんなで聴いて勉強してビックリしたみたいな...

山下:ビックリしましたね。誰もマネできなかったんじゃなかったかな。すぐにマネした人って思い浮かばない。ただルートはベースにまかせて、あとはこう弾くんだって。Cのコードをソシドミと押すとか、そんなのはたいへんな目からウロコです。あるいはシソミドとかね。それからDmをミファラと弾いてるんだよ。下でベースがドゥーンと。

坂本:ベースの自由度が格段に増しましたよね。ピアノのほうもそうですけど。ベースの自由度がね。

山下:いちど誰かと、こういうふうにしてるらしいよって、ベースでC押してみて、って言ってソシドミをゴーンてやったら、あっ、この音だ!とかって。感激して(笑)。エヴァンスのピアノでぼくはポスト・ビバップが確立されたと思います。2階建和音とか、上のトライアドが出てくるとか、ぜんぶエヴァンスが開発しちゃいましたね。

JAZZの時間

人生でいちばん大切な資源は「時間」だ。年を重ねるごとに、そんなふうに痛感している。すると、なるべく時間を...

「ジャズとは何か」抜き書き16

山下:コードにsus4っていうのがのさばりはじめるじゃない。あれはモードと関係ある? 大谷:完全にモード...

「ジャズとは何か」抜き書き15

山下:あるコードにあるモードがあてはまるよっていう言い方するけど、あれは後付け? 大谷:後付けですね。モ...

「ジャズとは何か」抜き書き14

「ソー・ホワット」(マイルス・デイビス) モード・ジャズ 大谷:いわゆるアウト・フレーズ...コードか...
 

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