「人生に意味などない」と友人が言った。ぼくは驚いた。人生に意味がなかったら、生きている意味もないじゃないか。
人生の意味さえわかったら、もう死んでもよいと日ごろから思っていた自分には、とうてい受けいれがたいことばであった。このときから「人生に意味はあるのか、それともないのか」を考えこむようになってしまった。たしか入院してまもないころだったとおもう。
人生の全てに意味があるから 恐れずにあなたの夢を育てて
Keep on believing
手紙 〜拝啓 十五の君へ〜アンジェラ・アキ
しかし、最近おかしなことに気がついた。この友人とはそもそもいったい誰なのか。たしかブログのコメントで言われたはすだったのだが、コメントそのものがどこにも見あたらないのである。そしてすべてを了解した。現実には存在しない「友人」を自分でつくりだしていたのである! さらに始末が悪いことに、「友人からこう言われたのだがどう思うか」とそれから友に手紙まで書いているのである。
まえから神とか悪魔がちょくちょく話しかけてくるのでなんとなく感づいていたのではあるが、どうやらぼくはここ2年ほどのあいだ現実と幻覚の混合物のなかに身をおいていたらしい。体だけではなく、精神もやはり無傷というわけにはいかなかったようだ。
そこでさらに思いだしてしまった。一昨年の夏であろうか、ちかごろ巷で流行っている「ある曲」を収録したアルバムをさがして送ってくれないか、と友人に電話で頼んだことがあった。タイトルがわからなかったので、ぼくは電話口で出だしの部分を記憶をたよりに歌ったのであるが、曲そのものが幻覚の産物だったと今でははっきりわかる。これもいずれモルヒネ日記として排泄したいとおもう。(続く)





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