もっと医師、看護師にたいするPRを
入院中に感じたのは、病棟の医師、看護師の理解と協力がないかぎり、患者レベルまではなかなか音楽療法が浸透していかないということです。私も精神的に不安定になったときよく医師や看護師に相談しましたが、たいていメンタル・ヘルス科の受診を提案されるか、導眠剤を処方されるかのどちらかに決まっていましたので、しまいには相談すること自体あきらめてしまいました。
メンタル・ヘルス科を試しに受診したこともありましたが、案の定、精神安定剤を処方されてお終いです。入院時は「相談事があったら何でもいいから気軽に」との説明を受けましたが、現実にはみな忙しすぎて患者の長話にいちいち付き合っているヒマなどありません。「そういうことはこっちでは何もできないから自分でがんばってください」と医師に突き放されたこともありました。
ここに「じゃあ音楽療法を試してみてはどうか」という一言が加わるなら、患者としてもずいぶん視野が広がってくると思うのです。ですから「音楽療法はいったい何ができるか」を、彼らにも理解できるようもっとプレゼンを繰り返していかないと、いつまでたっても「慰労訪問」のイメージから抜けきれないと思います。
私の主治医は車のなかでいつもレゲエを鳴らしてますし、お世話になった看護師さんの一人は、iPodで韓流アーティストをガンガンかけながら自転車通勤してると聞きました(交通法規的にヤバイですが)。みな自分自身のエンパワメントに縦横に「音楽のちから」を利用しているわけですから、患者に対しても有効であることは直感的にわかると思います。だからここらへんはあまり労せずして達成可能だろうと。要はやるかやらないかだけでしょう。
ここでちょっと視点を変えて、医師や看護師に音楽療法を施したら面白いんじゃないでしょうか。心の調律が必要なのは患者だけではありません。慢性的な人材不足のため毎日過酷な労働を強いられている彼らのほうが、よっぽど音楽療法を必要としている。彼ら自身が音楽療法の良さを体感することで、音楽療法自体の認知も患者レベルまで広がっていくことが期待できると思います。





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